浮気 不倫の慰謝料請求ができる場合とできない場合の違いとは?

田中 好太郎

浮気の慰謝料請求
田中好太郎

田中 好太郎

【経歴】 大手総合調査事務所に在籍 【実績】 浮気調査・人探し。アドバイザー 【現在】 浮気探偵ナビの監修

浮気をされた時に、配偶者や浮気相手に請求できるのが慰謝料です。

この慰謝料請求の金額に制限はなく、いくらでも請求はできるのです。

いくらでも好きなだけ請求はできるのですが、相手が支払うかどうかが問題になってきます。

そのため浮気を理由に慰謝料請求をする場合は、相場の金額を請求したほうが相手も納得して支払いやすいのです。

また慰謝料の相場は、浮気の期間や相手の年収によっても変わってきます。

ただし、慰謝料請求するには、不貞行為があった事を証明するものが必要になります。

浮気の慰謝料はどんな時に請求できるのか

不貞行為が発覚した場合、浮気相手もしくはご主人(奥様)に対して共同不法行為として慰謝料を請求することが出来ます。

民法第709条

民法第709条(不法行為による損害賠償)

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

民法第710条

民法第710条(財産以外の損害の賠償)

他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

慰謝料とは、相手の不法な行為によって精神的な苦痛を受けた場合に、その悲しみやつらさを償うために支払われる金銭です。原則として、物を壊された、汚されたといった物的損害については修理代などを請求できるため、そのほかに慰謝料を請求することはできません。

離婚においては、相手の不貞行為やDVなどがあったときに請求できるようになります。性格の不一致を理由とした離婚では、夫婦のどちらかに婚姻関係を破綻させた原因があるわけではないため、慰謝料は発生しません。

慰謝料を請求できるのは、民法第709条・第710条に不法行為による損害賠償をする責任があると規定されているためです。

この損害賠償(慰謝料)を請求する為には、不貞の証拠が必ず必要になります。

参考:アディーレ法律事務所

浮気の慰謝料請求の条件

基本的には、故意、過失(不注意による)があるかが条件になります。

  • 浮気相手に不貞行為の故意、過失がある
  • 不貞行為によって権利の侵害があった

故意とは、浮気相手が既婚者と知りながら肉体関係を結ぶことになります。

奥さんがいると知っていて関係を持ったのですから、過失は十分にありますよね。

そして、妻の権利、夫婦の権利の侵害の賠償が慰謝料となります。

浮気の慰謝料を請求できる場合とできない場合をまとめてありますので、ご覧になって下さい。

 浮気の慰謝料請求が出来ない場合

  1. 肉体関係のない交際、いわゆるプラトニックラブ
  2. 相手が既婚者であると知らなかった場合
    (既婚者かどうかを調べる事をしなかった場合には認められません。)
  3. すでに夫婦関係が破たんしていた場合
  4. 時効が成立している場合(3年)
  5. 相手が風俗店の風俗嬢だった場合
  6. 不貞行為の証拠がない場合

浮気や不倫が発覚した場合でも、必ずしも慰謝料を請求できるわけではありません。具体的にどのようなケースが慰謝料請求ができないのか、次に詳しく説明します。

肉体関係のない交際、いわゆるプラトニックラブ

肉体関係がなく、精神的なつながりだけの交際、いわゆるプラトニックラブの場合は、慰謝料請求が難しいです。法律上、慰謝料請求が認められるためには、不貞行為、つまり肉体関係が必要とされます。単なるメールや電話でのやり取り、デートのみでは、慰謝料を請求する根拠としては不十分です。

相手が既婚者であると知らなかった場合

不倫相手が既婚者であることを知らなかった場合も、慰謝料請求は難しくなります。既婚者であることを知っていた、または知るべき立場にあった場合には、責任が問われることがありますが、相手が嘘をついて独身を装っていた場合には、不倫相手の過失が問われにくいのです。既婚者かどうかを調べることを怠った場合には、請求が認められない可能性があります。

すでに夫婦関係が破たんしていた場合

浮気が発覚する以前に、すでに夫婦関係が破たんしていた場合も、慰謝料請求が認められないことがあります。夫婦関係が修復不可能な状態にあった場合、不貞行為によって新たな損害が発生したとは見なされにくいためです。この場合、浮気そのものが夫婦関係に与える影響が少ないと判断されることが多いです。

時効が成立している場合(3年)

慰謝料請求には時効があります。浮気や不倫が発覚した時点から3年以内に請求しなければ、時効が成立し、慰謝料を請求する権利が失われます。このため、浮気が発覚したらすぐに行動を起こすことが重要です。時効が成立してしまうと、法的に慰謝料を請求することができなくなります。

相手が風俗店の風俗嬢だった場合

風俗店の風俗嬢との関係については、特殊な事情があるため、慰謝料請求が認められにくいです。風俗嬢との関係は業務上の行為と見なされることが多く、プライベートな不貞行為とは区別されることがあります。このため、風俗嬢との関係を理由に慰謝料を請求することは難しいです。

不貞行為の証拠がない場合

最後に、不貞行為の証拠がない場合も、慰謝料請求は認められません。法律上、不貞行為を証明するためには、肉体関係があったことを示す具体的な証拠が必要です。証拠がない場合には、不貞行為があったと認められず、慰謝料を請求することができません。このため、浮気や不倫の証拠を確保することが重要です。

これらのケースでは、慰謝料請求が難しいため、まずは自身の状況を冷静に見つめ直し、法的にどのような対応が可能かを専門家に相談することをお勧めします。

浮気の慰謝料請求ができる条件

  1. 既婚者と知っていて浮気した事。
  2. 貞操義務違反があった事。
  3. 浮気前に夫婦関係が破綻していない事。
  4. 法的な証拠がある事。
  5. 時効(3年)が過ぎていない事。

浮気や不倫が発覚した際に、慰謝料請求が認められるためにはいくつかの条件があります。これらの条件を満たしている場合、法律上の権利として慰謝料を請求することが可能です。以下に、慰謝料請求が認められる具体的な条件を詳しく説明します。

既婚者と知っていて浮気した事

不倫相手が既婚者であることを知っていて関係を持った場合、慰謝料請求が認められやすくなります。相手が既婚者であると知っていながら関係を持つことは、法律上の責任を問われる行為と見なされるからです。不倫相手が既婚者であることを知っていた証拠があれば、慰謝料請求の強力な根拠となります。例えば、メールやSNSでのやり取りなどが有効な証拠となります。

貞操義務違反があった事

貞操義務とは、夫婦間で守るべき純潔を保つ義務のことです。不貞行為があった場合、この貞操義務を破ったことになります。法律上、夫婦間には貞操義務があり、これに違反した場合には慰謝料請求が認められます。具体的には、肉体関係があったことを証明する必要があります。貞操義務違反が明確に証明できる場合、慰謝料請求の根拠が強くなります。

浮気前に夫婦関係が破綻していない事

慰謝料請求が認められるためには、浮気が発覚する前に夫婦関係が正常であったことが必要です。既に夫婦関係が破綻していた場合、不貞行為による精神的苦痛が軽減されるため、慰謝料請求が難しくなります。夫婦関係が破綻していないことを証明するためには、普段の夫婦のやり取りや生活状況を示す証拠が役立ちます。例えば、家族写真や日常の連絡履歴などが有効です。

法的な証拠がある事

慰謝料請求をするためには、浮気や不倫の具体的な証拠が必要です。証拠がなければ、不貞行為があったことを証明することができず、慰謝料請求が認められません。法的な証拠としては、探偵の報告書や写真、メールやSNSのやり取りなどが有効です。これらの証拠を集めることで、不貞行為の存在を明確にすることができます。

時効(3年)が過ぎていない事

浮気や不倫の慰謝料請求には時効があります。不貞行為が発覚した時点から3年以内に慰謝料請求を行わなければ、時効が成立し、慰謝料を請求する権利が失われます。このため、浮気が発覚したら早めに対応することが重要です。時効を過ぎてしまうと、法的に慰謝料を請求することができなくなるため、注意が必要です。

これらの条件を満たしている場合、浮気や不倫に対して慰謝料請求が認められる可能性が高いです。具体的なケースについては、専門家に相談することで適切な対応を取ることができます。

離婚前提の慰謝料請求

 浮気が原因で婚姻生活が破綻した場合、共同不法行為として浮気相手とご主人に慰謝料請求が出来ます。

 浮気の慰謝料は2重取りは出来ない。

浮気慰謝料の二重取り

慰謝料の金額が300万円と決められた場合には、共同不貞行為(共同不法行為)として、浮気相手とご主人で折半して支払う事となります。

慰謝料300万円全額をご主人が支払った場合には、浮気相手からは請求できないものとなります。

これはどちらが支払っても同じ事となりますから、慰謝料の2重取は出来ないのです。

但し、金額に関しては離婚調停にするより協議にした方が増額が望めます。

最初は協議にして、望み通りの金額にならなければ調停に持ち込む方がいいでしょう。

浮気や不倫の慰謝料請求に関して、2重取りはできないという原則があります。つまり、同じ事実に基づいて、同時に複数の相手から慰謝料を重複して請求することはできません。この点について詳しく説明します。

2重取りができない理由

浮気や不倫に対する慰謝料請求は、被害者が受けた精神的苦痛に対する補償として行われます。しかし、慰謝料はあくまで一度の不貞行為に対する補償であるため、同じ事実に基づいて2回以上請求することは不適切とされています。法律上、同じ事実に対する慰謝料請求は一度限りとすることで、公正性と適正な補償を保つことが目的です。

配偶者と浮気相手からの請求

浮気や不倫が発覚した場合、被害者は配偶者に対しても浮気相手に対しても慰謝料を請求することができます。しかし、注意すべきは、その総額が被害者の精神的苦痛に対する補償として適切な範囲内である必要があるという点です。例えば、配偶者から100万円、浮気相手から100万円といったように、個別に請求することはできますが、その合計額が請求額を超えないようにする必要があります。

裁判所の判断

裁判所は、慰謝料請求において2重取りを避けるために、請求額や補償の妥当性を厳密に審査します。例えば、浮気相手に対する慰謝料請求が認められた場合、その金額が過剰でないかどうかを判断します。また、配偶者に対する慰謝料請求と合わせて、被害者が受けた精神的苦痛に対する総額が適切であるかどうかを検討します。裁判所の判断は、公正な補償を確保するために重要な役割を果たします。

和解と示談の際の注意点

和解や示談の際には、2重取りと見なされないように注意が必要です。例えば、配偶者との間で和解が成立した場合、その和解金額に浮気相手からの慰謝料も含まれていると見なされる可能性があります。したがって、和解や示談の際には、弁護士などの専門家の助言を受け、明確な合意内容を文書化することが重要です。

適切な慰謝料請求のために

適切な慰謝料請求を行うためには、事実関係を明確にし、証拠をしっかりと揃えることが必要です。浮気や不倫の事実を証明するための証拠を収集し、専門家の助言を受けながら請求額を設定することで、公正な補償を求めることができます。また、2重取りと見なされないように、配偶者および浮気相手への請求内容を慎重に検討することが大切です。

2重取りを避けつつ、適切な慰謝料請求を行うためには、法的な知識と慎重な対応が求められます。弁護士や専門家のサポートを受けることで、より効果的な慰謝料請求を実現することができます。

「不倫をした配偶者と不倫相手双方から慰謝料を二重取りできないか」
不倫をした配偶者はもちろんこと、その不倫相手も許せないという気持ちから、そのようにお考えの方もいるかもしれません。

不倫が法律上の「不貞行為」に該当するのであれば、原則として配偶者と不倫相手に双方に対して慰謝料を請求することができます。

しかし、残念ながら、双方から十分な慰謝料を二重に受け取るということは通常できません。

参考:アディーレ法律事務所

慰謝料の相場 (離婚する場合)

浮気や不倫が原因で離婚に至る場合、慰謝料の相場はさまざまな要因によって決まります。ここでは、具体的な相場やその決定要因について詳しく説明します。

慰謝料の基本的な相場

一般的に、浮気や不倫が原因で離婚する場合の慰謝料は、100万円から300万円程度が相場とされています。この金額は、被害者が受けた精神的苦痛や婚姻関係の破綻度合いに応じて決まります。しかし、特定の状況によっては、さらに高額になることもあります。

慰謝料の増減要因

慰謝料の金額を左右する主要な要因には、以下のようなものがあります。

精神的苦痛の程度

被害者が受けた精神的苦痛の程度は、慰謝料の金額に大きく影響します。精神的苦痛が深刻であるほど、慰謝料は高額になります。特に、長期間にわたる不貞行為や、被害者が精神的な疾患を患った場合などは、慰謝料が増額される傾向にあります。

婚姻期間

結婚生活が長いほど、慰謝料は高くなる傾向があります。長い結婚生活の中で築かれた信頼関係や家庭が、浮気や不倫によって破壊された場合、その損失は大きいと見なされます。そのため、結婚期間が長いほど慰謝料が増加します。

不貞行為の頻度や期間

浮気や不倫の頻度や期間も慰謝料の金額に影響します。一度だけの浮気と、長期間にわたる不貞行為では、精神的苦痛の度合いが異なります。頻繁に不貞行為が行われた場合や、長期間にわたる関係が続いていた場合は、慰謝料が高額になることが多いです。

子供の有無

子供がいる場合、その影響も考慮されます。特に、浮気や不倫が原因で家庭が崩壊し、子供の生活環境や心理に悪影響を与えた場合は、慰謝料が増額されることがあります。子供の年齢や、親子関係の深さも評価の対象となります。

高額な慰謝料の例

特に高額な慰謝料が認められるケースとしては、以下のようなものがあります。

  • 不倫相手が夫婦関係を知りながら積極的に関係を続けた場合
  • 不倫が長期間にわたり、かつ頻繁に行われた場合
  • 被害者が精神的・身体的に深刻な被害を受けた場合

これらのケースでは、500万円以上の慰謝料が認められることもあります。具体的な金額は個々のケースによりますが、状況によってはさらに高額になることもあります。

専門家のアドバイスを受けること

適正な慰謝料を請求するためには、弁護士などの専門家のアドバイスを受けることが重要です。法律の専門知識を持つ弁護士は、具体的な証拠の収集方法や、慰謝料の算定方法について詳しく説明してくれます。専門家の助けを借りて、適切な慰謝料を請求し、正当な補償を受けることができます。

慰謝料の相場や具体的な請求方法について正しい知識を持ち、冷静に対応することが大切です。被害者が適切な補償を受けるために、専門家の助言を活用しながら、最善の対策を講じることをお勧めします。

慰謝料とは,浮気していた夫(妻)とその浮気相手から受けた精神的な苦痛に対して支払われるお金になります。夫(妻)や浮気相手に慰謝料を請求することは,不法行為に基づく損害賠償請求として法律で認められていますが,実は慰謝料の金額に明確な基準はなく,ケースバイケースで決まるのです。

そのため,過去の判例などを参考に慰謝料の金額は,単に浮気をしただけなら(離婚も別居もせず,夫婦関係を継続する場合なら)50万円~100万円,浮気が原因で別居に至った場合は100万円~200万円,離婚に至った場合は200万円~300万円が一般的な相場です。金額にかなりの幅やバラつきがありますが,浮気・不倫による損害が大きいほど慰謝料も高くなる傾向であると考えられます。

慰謝料の相場(目安)
離婚も別居せず,夫婦関係を継続する場合50万円~100万円
浮気が原因で別居に至った場合100万円~200万円
浮気が原因で離婚に至った場合200万円~300万円

上記の表は,裁判になった際の慰謝料の相場です。裁判せずに相手方と話し合いで解決する場合には,この通りになるとは限りません。話し合いでは,問題の早期解決や精神的損害などを考慮して金額が決まることが多く,離婚が決まっていなくても,離婚した場合と同様の慰謝料で和解に至るケースもよくあります。

余談ですが,慰謝料といえば,芸能人の高額な離婚慰謝料が話題になることがありますよね。これは財産分与を含んだ金額と考えられます。そのため,もし裁判で慰謝料の金額を争った場合には,いくら稼ぎが莫大でも,億単位の支払いを命じる,という判決がくだることはまずないでしょう。裁判では,慰謝料の相場(目安)が基準となるからです。

参考:アディーレ法律事務所

離婚しないで浮気相手にのみに慰謝料請求

浮気や不倫が発覚した場合、必ずしも離婚を選択する必要はありません。夫婦関係を継続しながら、浮気相手にのみ慰謝料を請求することも可能です。以下に、その具体的な方法と注意点を詳しく説明します。

浮気相手に慰謝料請求するための要件

まず、浮気相手に慰謝料を請求するためには、いくつかの要件を満たす必要があります。不貞行為が実際にあったことを証明する証拠が必要です。メールやSNSのやり取り、探偵の調査報告書、ホテルの領収書などが有効です。さらに、浮気相手が既婚者であることを知っていた、または知るべき立場にあった場合、責任を問うことができます。

慰謝料請求の手続き

浮気相手に対する慰謝料請求の手続きは、まず内容証明郵便で慰謝料請求の意図を伝えることから始まります。内容証明郵便には、浮気の事実、不貞行為が行われた期間、被害者が受けた精神的苦痛の内容、請求する慰謝料の金額などを明記します。内容証明郵便を送ることで、法的な証拠となり、後の交渉や裁判において有利になります。

交渉と調停

内容証明郵便を送った後、浮気相手との交渉が始まります。相手が慰謝料の支払いに応じる場合もありますが、拒否する場合もあります。拒否された場合は、家庭裁判所で調停を申し立てることができます。調停では、第三者の仲介により、双方が納得できる解決策を模索します。調停で合意に至らない場合は、訴訟に進むことも考えられます。

離婚しない場合の注意点

離婚せずに浮気相手にのみ慰謝料を請求する場合、夫婦関係の修復に努める必要があります。浮気が発覚した後の夫婦関係をどう修復するかが重要です。信頼関係の再構築や、カウンセリングを受けることが有効です。夫婦間での話し合いや、専門家の助言を受けながら、今後の生活を見据えた対応を考えることが求められます。

慰謝料の金額と支払い方法

慰謝料の金額は、浮気の期間や回数、被害者の精神的苦痛の程度などによって異なります。一般的に、数十万円から数百万円の範囲で請求されることが多いです。支払い方法については、一括払いが基本ですが、相手の経済状況に応じて分割払いを提案することも可能です。合意が得られれば、支払い方法についても柔軟に対応できます。

離婚せずに浮気相手にのみ慰謝料を請求する場合、夫婦関係の修復と同時に、法的手続きを適切に進めることが重要です。専門家の助言を受けながら、冷静に対応することで、円滑な解決を目指すことができます。

浮気相手には、あなたの妻の権利を侵害、家庭を壊されて生活に支障を来すようになった事を主な理由にして、慰謝料請求が可能です。

しかし離婚を考えていない場合は、相手に対して慰謝料請求しても最低100万円ぐらいでしょう。

精神上の苦痛以外に人生設計を壊された等不倫によってどれだけあなたが傷つけられたかの根拠を証明できる自信がある場合には、200~300万円になる事もあります。

浮気相手から減額請求

また、浮気相手に200万円請求した場合に、相手が浮気は共同不法行為だから慰謝料は連帯義務がある事を訴えって減額請求してくる場合があります。

浮気や不倫は連帯責任ですから、当然旦那さんにも慰謝料の50%を支払う義務があります。

浮気、不倫の場合にも求償権は発生するので、浮気相手の言い分も正しいということになります。

求償権を避けるためには、最初から旦那さんの支払い額を引いた額として請求する事です。

高額な慰謝料を請求する為には

  1. 浮気を確定する不貞の材料集めは徹底的にやる
  2. 浮気相手も徹底的に調査する事。
  3. 浮気期間は夫婦仲を破綻させない事。
  4. 慰謝料請求は高めに請求する事。
  5. 婚姻期間と浮気の期間は長くする事。

浮気や不倫が発覚した場合、高額な慰謝料を請求するためには、いくつかの重要なポイントがあります。以下に、それぞれのポイントを詳しく説明します。

浮気を確定する不貞の材料集めは徹底的にやる

高額な慰謝料を請求するためには、不貞行為を確定するための材料をしっかりと集めることが必要です。不貞行為を証明するためには、具体的な証拠が不可欠です。探偵を雇って調査報告書を作成する、ホテルの領収書やラブホテルの利用記録を集める、メールやLINEのやり取りを保存するなど、証拠を徹底的に集めることが重要です。これらの証拠が揃っていれば、相手側も否定しにくくなり、慰謝料請求が有利に進みます。

浮気相手も徹底的に調査する事

浮気相手についても徹底的に調査することが大切です。浮気相手の職業、収入、家庭状況などを把握することで、慰謝料請求の金額を適切に設定できます。また、浮気相手が既婚者であれば、その配偶者にも慰謝料請求を行うことが可能になる場合もあります。浮気相手の情報を詳しく調べることで、慰謝料請求の根拠を強化することができます。

浮気期間は夫婦仲を破綻させない事

浮気が発覚する前に夫婦関係が破綻していないことも、高額な慰謝料を請求するための重要な条件です。夫婦関係が良好であれば、浮気による精神的な苦痛が大きいと判断され、慰謝料が高額になる傾向があります。浮気期間中も、夫婦仲が悪化しないように努力し、日常の生活を維持することが大切です。

慰謝料請求は高めに請求する事

慰謝料請求の際には、最初から高めの金額を請求することが戦略として有効です。高めに請求することで、相手側が交渉に応じやすくなり、結果的に妥当な金額で和解することが期待できます。ただし、現実的に受け入れられる範囲内で設定することが重要です。高すぎる金額を請求すると、相手が抵抗し、裁判に持ち込まれるリスクが増します。

婚姻期間と浮気の期間は長くする事

婚姻期間が長い場合や浮気の期間が長い場合も、慰謝料が高額になる傾向があります。長い婚姻期間中に築かれた信頼関係が浮気によって損なわれた場合、精神的な苦痛が大きく評価されます。また、浮気の期間が長ければ長いほど、継続的な裏切りとみなされ、慰謝料の金額が増える可能性が高くなります。

これらのポイントを押さえることで、高額な慰謝料請求が認められやすくなります。具体的な状況に応じて、適切な証拠を集め、戦略的に行動することが大切です。慰謝料請求に関しては、専門家のアドバイスを受けることで、より効果的な対応が可能となります。

慰謝料の金額の算定方法

  1. 被害を被った配偶者が受けた精神的苦痛の程度
  2. 不貞行為の発覚によって夫婦の婚姻関係が破綻したかどうか
  3. 年齢
  4. 結婚年数
  5. 不貞行為の期間・回数
  6. どちらが不貞行為に積極的だったか
  7. 異性の愛人の財力、社会的地位

浮気や不倫の慰謝料請求において、その金額の算定は多くの要素を考慮して行われます。以下に、具体的な要素とその影響について詳しく説明します。

被害を被った配偶者が受けた精神的苦痛の程度

慰謝料の金額は、被害を受けた配偶者がどれだけ精神的な苦痛を受けたかによって大きく左右されます。配偶者が受けた精神的苦痛が深刻であるほど、慰謝料は高額になります。この苦痛の程度を示すためには、精神科の診断書やカウンセリングの記録などが有効です。被害者の証言や、周囲の証言も重要な要素となります。

不貞行為の発覚によって夫婦の婚姻関係が破綻したかどうか

不貞行為の発覚が原因で婚姻関係が破綻した場合、慰謝料は高くなる傾向があります。夫婦関係が不貞行為によって回復不可能なほど損なわれた場合、その影響の大きさが慰謝料に反映されます。婚姻関係の破綻を証明するためには、離婚の際の調停記録や裁判記録が参考になります。

年齢

慰謝料の金額は、当事者の年齢も考慮されます。若い配偶者の場合、将来に対する影響が大きいと見なされ、慰謝料が高くなることがあります。一方、年齢が高い場合でも、長年の信頼関係が裏切られたことが重視されるため、慰謝料が高額になることがあります。

結婚年数

結婚年数も重要な要素の一つです。結婚年数が長いほど、その間に築かれた信頼関係や家庭の安定が大きく損なわれたと判断され、慰謝料が高くなる傾向があります。特に、長期間にわたる結婚生活の中で裏切られた場合、その精神的苦痛は非常に大きいと見なされます。

不貞行為の期間・回数

不貞行為の期間や回数も、慰謝料の金額に大きな影響を与えます。長期間にわたる不貞行為や繰り返される浮気は、その分だけ被害者の精神的苦痛が深刻であると判断されます。不貞行為の頻度や期間を証明するためには、探偵の調査報告書や日記などの記録が有効です。

どちらが不貞行為に積極的だったか

不貞行為において、どちらが積極的だったかも考慮されます。主導的に不貞行為を行った方に対しては、より高額な慰謝料が請求されることが一般的です。この点を証明するためには、メールやSNSのやり取りなどの証拠が重要となります。

異性の愛人の財力、社会的地位

異性の愛人の財力や社会的地位も、慰謝料の金額に影響を与えます。財力が高く社会的地位のある相手に対しては、高額な慰謝料を請求することが可能です。この点を証明するためには、愛人の職業や収入を示す資料が必要です。

これらの要素を総合的に考慮して、慰謝料の金額が決定されます。具体的な金額については、専門家のアドバイスを受けることが重要です。適切な証拠を集め、法的に有効な主張を行うことで、より高額な慰謝料を請求することが可能になります。

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浮気 不倫の慰謝料請求ができる場合とできない場合の違いのまとめ

浮気で壊された家庭や精神的な苦痛は、お金だけでは解決できません。

しかし、浮気相手だけが何の罰も受けずにいるのは、正直に言ってしまえば腹立たしい事。

浮気をされた側は、家庭も壊れて夫婦仲も悪化してしまい、元通りに戻るには大変な事です。

浮気は法律で取り締まる事ができない事もあり、簡単に浮気ができてしまう状況にも問題があります。

浮気は犯罪であり、大変罪深い事と認識をしてもらわなければまた同じ事を繰り返すでしょう。

慰謝料は浮気の代償としてきちんと支払って貰い、罪の意識を持たせることは必要です。